「家庭教育支援条例案」白紙撤回とその後

~大阪市維新の会「家庭教育支援条例案」白紙撤回とその後~

ゴールデンウイークの最中、大阪市議団が「家庭教育支援条例案」を市議会に提出する方針を決めた条例案の中には、自閉症や発達障害児者にとっては、間違った見過ごすことのできない記述がありました。条例案の再考をし、訂正のお願いが必要でありました。大阪維新の会条例案白紙撤回までの経過とその後を報告します。

記者会見の様子

記者会見の様子

白紙撤回までの経過

5月3日
日本自閉症協会は、日経新聞(5月2日)に維新の会大阪市議団が提出を予定している条例案についてメーリングリストで、話題になっていることの情報を知りました。日本自閉症協会近畿ブロック理事河村氏(NOP法人奈良県自閉症協会)がメール、FAXで、大阪維新の会、大阪市議団維新の会幹事4名へ抗議文を送日本自閉症協会理事辻川氏も地元の維新の会団長坂井氏に抗議されました。 同じく総務の理事大久保氏(和歌山県自閉症協会)も近畿ブロックなので、 維新の会へ抗議の電話を入れてくださいました。大阪自閉症協会は、夕方に直接どうしらよいか。対応の連絡を近畿ブロックの河村氏、日本自閉症協会理事辻川氏にメールを送りました。大阪も直ぐに要望書を提出するように2名から言われました。大阪他団体から条例案について、連絡がありました。
5月5日
大阪自閉症協会、全国LD親の会その他11団体が、集まり要望書を提出すること、日程を5月7日に決め、おたふく会のご提案で、マスコミ毎日新聞記者に連絡をとることになりました。
5月6日
日本自閉症協会山崎会長から緊急性を重視して、大阪市維新の会、幹事団にメールFAXで要望書を送った。
5月7日
13団体が、大阪市議団維新の会へ要望書を提出しました。テレビ局6社、毎日新聞、朝日新聞、読売新聞、共同通信、日日新聞などのもとで、美延幹事長、福嶋副幹事長が「申し訳ありません。撤回します。」と、全国LD親の会内藤氏、大阪自閉症協会福田に言われました。全員の市議団に世界自閉症啓発デーのパンフレットを配布しました。
※ 要望書(その1) ・ (その2)
5月17日
大阪市議団維新の会美延幹事長、福嶋副幹事長、辻副団長、村上市議、今井市議5名、福祉局、子ども青少年局、教育委員会の方々、全国LD親の会内藤氏、大阪自閉症協会福田と懇談会をしました。その時も日本自閉症協会の出版されているDVD、いとしご乳幼児から成人期までの本を贈呈しました。私たちの発達障害の正しい理解、そして、大阪市の発達障害の支援の状況をふまえて、早期の療育、親子の相談支援などを1時間半聞いていただいた。
6月1日
大阪市議団維新の会の勉強会に聴講いたします。
講師 大阪教育大学 名誉教授 竹田契一先生
参加 維新の会大阪市議団15名、福祉局、子ども青少年局、教育委員会
全国LD親の会おたふく会3名
ジョブサイトよど家族会1名、はぐくみ2名、大阪自閉症協会2名
まとめ
今回の条例案の撤回されたことは、日本自閉症協会の迅速な対応が非常に役に立ちました。近畿の理事には、適切なアドバイスをいただき、 困難な状況を乗り越えることができました。近畿ブロック、日本自閉症協会の繋がりがあることを痛切に感じました。山崎会長様はじめ全国の皆様のご尽力が、「白紙撤回」に結びついたのだと思います。今後は、超党派の府会、市議団の発達障害の勉強会を持っていただけるよう、大阪自閉症協会は働きかけたいと思っております。今回、他の党にも日本自閉症協会の発行している書籍を配布しました。
提出した要望書(その1)を閲覧する 提出した要望書(その2)を閲覧する